言わずと知れたオードリー・ヘプバーン主演映画の原作。
自由を愛する女性ホリーの生き様が伺える。
自由の利益だけでなく、不利益をも被る覚悟が感じられる、物語後半のホリーの言葉が胸にしみる。
自分にとってのティファニーってどこだろう。
自分が存在する場所は果たしてホリーにとってのティファニー足りえているだろうか、などなど考えさせられる。
高級店の醸し出す秩序と雰囲気、マナーはどんな人をも大切にもてなしてくれる憧れの場所であり、人間とはかくあるべきというユートピアなのかもしれない。
『ティファニーで朝食を』 トルーマン・カポーティー著 新潮文庫