嫌われる勇気


子育て理論とかの本によくある、アドラー心理学の本。幸福論であり、哲学。話題になったから、タイトルを見聞きした方はたくさんいらっしゃるはず。

『嫌われる勇気』っていうタイトルが、日本人には敬遠されそう。わざわざ嫌われに行かなくても、って思うよね。。。私もそう思ってたんだけど、この本の主張はそういうことではない。

この本がいいたいのは、例えばAさんに嫌われないようにしようと行動するのは自分自身に誠実ではない。Bさんに嫌われないように、Cさんに嫌われないように、と全ての人に合わせていくことは不毛な行為だし、他者にも自己にも嘘をついていることになる。自分自身の信じることを貫いて、自分自身に誠実になるべき、と。(こういう言葉ではなかったけど。)自分自身を貫いたことで誰かの意に沿わない結果になったとしてもそれはAさん自身がどう捉えるかというAさんの課題である、と。

そもそも、人と関わる過程で、人から傷つけられる(例えば。誤解を受けるでもなんでもよい。人の期待に添えないとか。)ことは避けられない。かといって、人と関わることを避けようとすると本当の喜びも得られない。自分自身の心の自由を保って、それで他者とぶつかることは避けられない、と。逆に、自分を嫌っている人がいるということは、自己を出せているということだから、おめでとう、と。(こういう言葉ではなかったかも)

あと、よくある例として、子どもに勉強させるというのは親の課題のように見えて親の課題ではなく、子どもの課題。人は、自分の課題だけ黙々とこなしていれば人間関係の問題は起こりにくいそう。人の課題まで気になって人の課題に口を挟むからややこしいことになるそう。

結論としては多くの方が同じようなことを言っているけど、貢献すること、

貢献をして自分はここに必要とされていると感じること、ここにいてもいいのだと感じること、が幸福につながるとのこと。それは他人から『必要だ』と言われることだとか、承認を受けるとかではなく、自分自身が人に貢献できた、他者のためになれた、という満足感、貢献感、を感じることが大切だとのこと。

そして、その貢献感は、自分自身が人と積極的に関わろうと試みて、自分で切り開いていくものとのこと。

『嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え』 岸見一郎、古賀史健著 ダイヤモンド社 2013年     


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