幸田文による、父幸田露伴の思い出。随筆。幸田文が父を語るとき、
懐かしいものを感じる。私の家も父と私が性質が似ていて自我が強いので、よくぶつかったりケンカしたりしていた。でも、あと腐れはない。いつもお互いに。
相性の良い悪いってあると思うのだけど、父と私はなんだかんだ言いながらも相性が良いのだと思う。文学だったり、自分が偏愛しているものに対しての情熱とか、不器用なところとか。
母は人づきあいも上手いし、物腰も洗練されていると思うのだけど、
父と私はけっこうぶつかったり、転んだり、泣いたり、笑ったり。喜怒哀楽が激しいのだ。
父がもう昔のように元気で怖い父ではなくなってしまったので、
この本を読むと在りし日の父を思い出す。
私は掃除の仕方は習っていないが、いろいろな父が教えたい勉強!?を教わった。
『父・こんなこと』 幸田文著 新潮文庫 2022年(電子書籍)(昭和30年刊行)